会 長: | 松隈 信一郎 (フィリピン大学ディリマン校心理学部 講師) |
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日 程: | 2025年12月14日(日) |
会 場: | 慶應義塾大学 三田キャンパス北館ホール |
単 位: | 日本抗加齢医学会 2単位 (更新用・受験用)※予定 日本医師会認定産業医研修 2単位 ※予定 |
形 式: | 現地開催+事後オンデマンド配信 |
事務局長: | 佐渡 充洋 (慶應義塾大学保健管理センター 教授) |
大会テーマ 『Feel Alive ~生きる実感を~』
困難や挫折に直面することは、人生の一部です。しかし、それをどう捉え、どう向き合うかで、未来は大きく変わります。本大会では、困難や障害、不安やストレスといったネガティブな要素が、どのように私たちの成長や生きる実感につながるのかを深く考察します。さらに、それらがあっても、人がいきいきと充実した人生を歩むためには何が必要なのかを探求していきます。
研究者の実証知と実践者の経験知を融合しながら、個人、組織、社会という多様な視点を通じて、新たな可能性を見出していきたいと考えております。本大会が、皆様ご自身と皆様の大切な人の人生を、より彩り豊かにする機会となることを願っています。本大会でお会いできますことを心より楽しみにしています。
第14回日本ポジティブサイコロジー医学会学術集会
大会長 松隈信一郎
※大会時間は10時から18時半を予定しております。
※各セッションの開催時間や講演内容については、決定次第、随時ご案内いたします。なお、一部調整中のため、最新情報は随時更新いたします。
開会の挨拶 | |||
教育講演「困難の中でアスピレーションを育む ~認知行動療法の最前線~」
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ビデオ講演「Posttraumatic Growth (PTG) and its Latest Research」
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会長講演「ポジティブ vs. ネガティブを超えて~心理的に豊かな人生のすすめ~」
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昼休憩 | |||
ポスター・ビューイング | |||
市民公開講座「ポジティブサイコロジーを実生活に活かす~挫折も味方に~」
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ウェルビーイング学会共催シンポジウム
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シンポジウム「ウェルビーイング経営にポジティブサイコロジーを活かす(仮)」
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閉会の挨拶 | |||
懇親会 |
学会参加登録費
早期参加登録期間:~2025年3月31日(月)23:55迄
通常参加登録期間:4月1日(火)~
早期参加登録 | 通常参加登録 | |
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会員(現地参加) | 5,000円 | 7,000円 |
非会員(現地参加) | 9,000円 | 11,000円 |
学生(現地参加) | 3,000円 | |
市民公開講座 | 2,000円 | |
後日オンデマンド配信 | 7,000円 |
※「現地参加」には、「市民公開講座チケット」と「後日オンデマンド配信チケット」が含まれます。「懇親会」は含まれません。
教育講演「困難の中でアスピレーションを育む ~認知行動療法の最前線~」
演者:久我 弘典(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センターセンター長)
人生には思いがけない困難が訪れます。そんなとき、どのように前を向き、希望を持ち続けることができるのでしょうか。本講演では、認知行動療法(CBT)の生みの親であるアーロン・ベック氏が晩年にたどり着いた「アスピレーション」という概念に焦点を当てます。ベック氏は、視力を失うという試練を経験する中で、「どんな状況でも、人は自分らしい夢やささやかな憧れを持ち続けることができる」という考えに至りました。アスピレーションとは、遠い未来の大きな目標ではなく、日々の生活の中で生きがいや希望を育む小さな夢 のことです。これを大切にすることで、逆境の中でも前を向いて歩み続けることができます。この概念について、国立精神・神経医療研究センターの久我弘典氏に、最新の知見をご紹介いただき、困難な状況の中でどのように夢や憧れを育み、前向きな一歩を踏み出すことができるのかを解説していただきます。「逆境を乗り越えるヒントがほしい」「日々の生活に前向きな視点を取り入れたい」そんな方におすすめの講演です。
もっと知りたい:国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター https://cbt.ncnp.go.jp/
ビデオ講演「Posttraumatic Growth (PTG) and its Latest Research」
演者:Richard G. Tedeschi ※調整中
(Executive Director, Boulder Crest Institute for Posttraumatic Growth)
大きな災害や事故、人生を揺るがすような出来事に遭遇したとき、人はどのように影響を受けるのでしょうか。PTSD(心的外傷後ストレス障害)という言葉は広く知られていますが、その一方で、苦しみながらも精神的に成長を遂げる人々がいることはあまり知られていません。この現象を「心的外傷後成長(PTG)」といいます。もちろん、トラウマ的な出来事は避けられるのが理想です。しかし、もし遭遇してしまったとき、「PTSDになるかどうか」だけでなく、その先にどんな可能性があるのかを知ることが重要です。本講演では、PTGを提唱した第一人者であり、世界的な権威のリチャード・テデスキー氏に、「PTGとは何か」、そしてその最先端の研究成果について解説していただきます。困難を乗り越えた先にある可能性に関心のある方、心理的成長のメカニズムを知りたい方におすすめの講演です。
もっと知りたい:Richard Tedeschi氏 https://bouldercrest.org/person/richard-tedeschi-ph-d/
会長講演「ポジティブ vs. ネガティブを超えて ~心理的に豊かな人生のすすめ~」
演者:松隈 信一郎(フィリピン大学ディリマン校心理学部講師)
「ポジティブでいなければならない」「ネガティブな感情は悪いものだ」— そんな考えにとらわれて、生きづらさを感じていませんか?私たちは、常に前向きでいることが求められる一方で、落ち込むことや迷うことを避けるべきものと考えがちです。しかし、本当に豊かな人生とは、「明るいか暗いか」ではなく、「濃いか薄いか」にあるのではないでしょうか? ポジティブな気持ちだけでなく、ネガティブな感情も含めて、喜怒哀楽を存分に味わい、そこから発見し、学ぶことができる人生こそ、深く充実したものと言えるはずです。本講演では、フィリピン大学ディリマン校心理学部講師の松隈信一郎氏が、ポジティブサイコロジーの最新研究とフィリピンでの経験をもとに、「心理的に豊かな人生とは何か?」を探求します。ポジティブとネガティブのどちらかに偏るのではなく、さまざまな感情を受け入れながら、自分なりの気づきや学びを見出すことで、人生をより豊かにしていく考え方や視点をお伝えします。
もっと知りたい:心理的に豊かな人生とは https://note.com/smatsuguma/n/n365a518033c1
市民公開講座「ポジティブサイコロジーを実生活に活かす ~挫折も味方に~」
演者:落合 啓士(元ブラインドサッカー日本代表)
海野 雅威(ジャズピアニスト)※調整中
吉本 信行(ジャズ音楽家)※調整中
座長:松隈 信一郎(フィリピン大学ディリマン校心理学部講師)
海原 純子(昭和女子大学ダイバーシティ推進機構客員教授)
日々の生活では、思い通りにいかないことや壁にぶつかることが誰にでもあります。そんなとき、どう考え、どう行動するかが、気持ちや未来を大きく変えることになります。この講座では、「ポジティブサイコロジー」の視点を通じて、人生のさまざまな出来事に向き合い、自分らしい答えを見つけるためのヒントを探ります。
まず、松隈信一郎氏が一般の方向けにポジティブサイコロジーとは何か、その実践的な意義を簡単に紹介します。続いて、元ブラインドサッカー日本代表であり、指導者としても活躍する落合啓士氏が、どんな状況でも自分らしく前に進むための考え方や工夫を語ります。見えないことを理由に諦めるのではなく、試行錯誤しながら進んできた落合氏の経験には、多くの学びがあります。さらに、医師でジャズシンガーの海原純子氏とジャズピアニストの海野雅威氏、ジャズ音楽家の吉本信行氏による特別対談をビデオ上映します。海野氏はニューヨークでのヘイトクライムの被害に遭い重傷を負った後、懸命なリハビリを経て音楽活動に復帰。吉本氏は両耳の聴力を失ったものの、人工内耳の手術とトレーニングを経て音楽活動に復帰しました。彼らが直面した困難にどう立ち向かい、どんな工夫をしているのかを学びます。
「自分には関係ない」と思う方こそ、新しい視点や発見が得られるかもしれません。日常の考え方や向き合い方を少し変えるだけで、これまでとは違った可能性が見えてくることがあります。ぜひ一緒に、新たな気づきを探してみませんか?
※「市民公開講座」のみの参加も可能です。ぜひご参加ください。
落合 啓士氏 https://oneclip.co.jp/athlete/hiroshi-ochiai/
海野 雅威氏 https://medical.jiji.com/topics/2350
吉本 信行氏 https://medical.jiji.com/topics/360
招待講演「人を咲かせる職場づくり ~障がい者雇用の秘訣~」
演者:福寿 満希(株式会社ローランズ代表取締役社長)
「障がい者雇用=特別なこと」ではなく、「誰もが自分らしく働ける環境」をどのようにつくることができるでしょうか? 花屋「ローランズ」を経営する福寿満希氏は、「すべての人が花咲く社会を」という想いのもと、障がいや難病を持つ方々が強みを活かし、生き生きと働ける職場を築いてこられました。福寿氏は、障がい者雇用を単なる支援にとどまらず、ダイバーシティ経営の一環として職場の成長を促す重要な要素と捉えています。従業員の7割が障がいを抱えながらも、それぞれの個性を活かし、共に働くことで新たな価値を生み出しています。本講演では、福寿氏が実践してきたダイバーシティ経営の理念と、その具体的な方法についてお話しいただきます。心理的安全性を高める工夫や、個々の能力を引き出す方法、多様な人が活躍できる職場づくりのヒントをお届けします。ダイバーシティ経営や障がい者雇用に興味がある方、職場環境を改善したいと考えている企業の経営者・人事担当者、そして、人の個性をもっと生かしたいと思っている方にとって、貴重な学びの機会となる講演です。
もっと知りたい:福寿 満希氏 https://lorans.jp/profile
https://www.businessinsider.jp/article/283923/
トークショー「闘魂とは何か(仮)」
演者:獣神サンダー・ライガー(新日本プロレスリング株式会社)
「闘魂」とは何か?それは単なる強さや勝利を意味するものではありません。何度倒されても立ち上がる力、逆境に屈しない精神、そして観る者の魂を揺さぶる情熱―それこそが「闘魂」の真髄です。本トークショーでは、プロレス界の伝説、獣神サンダー・ライガー氏をお迎えし、「闘魂」の哲学について語っていただきます。ライガー氏は、故アントニオ猪木氏の教えを直接、受け、その精神を体現し続けてきました。IWGPジュニアヘビー級王座を通算11回戴冠し、プロレス界に多大な影響を与えました。ライガー氏の闘いは、単なる技の応酬ではありません。「プロレスは観衆に魅せるもの」という信念のもと、何度倒されても立ち上がり、最後まで闘い抜く姿が心を熱くさせます。プロレスと人生は同じ。勝ち負けよりも、大切なのは立ち上がること。ライガー氏の言葉には、逆境の中でも歩みを止めず、己の道を切り開くヒントが詰まっています。「闘魂」とは何か?その答えを知ることで、あなたの人生も変わるかもしれません。
もっと知りたい:獣神サンダー・ライガー氏 https://www.njpw.co.jp/profile/690
https://www.youtube.com/@jyushin_thunder_liger
ウェルビーイング学会共催シンポジウム「ウェルビーイングな社会への変革のこれから(仮)」
演者:前野 隆司 (慶應義塾大学大学院SDM研究科教授/武蔵野大学ウェルビーイング学部長)
鈴木 寛(東京大学公共政策大学院教授)※調整中
宮田 裕章(慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授)※調整中
現代社会において、個人のウェルビーイングと社会の持続的発展を両立させることが、これまでになく重要な課題となっています。本シンポジウムは、ウェルビーイング学会との共催として、日本を代表するウェルビーイング研究者・実践者をお迎えし、「ウェルビーイングな社会への変革」の最前線について議論します。ウェルビーイング研究の第一人者として、人が幸せに生きるための科学的知見と、その社会実装の推進を行ってきた慶應義塾大学大学院SDM研究科教授 兼 武蔵野大学ウェルビーイング学部長の前野隆司氏。教育政策や社会イノベーションの視点から、ウェルビーイングを高める政策のあり方や、行政・企業・市民社会の連携について実践と提言を続けてきた東京大学公共政策大学院教授の鈴木寛氏。そして、医療・データサイエンスの観点から、テクノロジーとウェルビーイングの関係、ヘルスケアがもたらす未来をデザインする慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授の宮田裕章氏。科学・政策・医療・テクノロジーの各分野を代表する専門家が、それぞれの知見を融合させながら、私たちが目指すべき「ウェルビーイングな社会」の実現に向けた道筋を示します。私たち一人ひとりが、より良い未来を創るために何ができるのか。ぜひ、ご参加いただき、共に考えましょう。
もっと知りたい:ウェルビーイング学会 https://society-of-wellbeing.jp/
特別講演「困難に打ち克つ力(仮)」
演者:川原 尚行(特定非営利活動法人ロシナンテス理事長)
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」この信念を胸に、スーダン・ザンビアで医療支援を続ける川原尚行氏。外務省医務官としてスーダンに赴任した際、極限状態にある人々の姿を目の当たりにした川原氏は、「目の前で苦しむ現地の人々を助けたい」という強い想いから、公務員としての安定を捨て、たった一人でスーダンへ。2006年にNPO法人ロシナンテスを設立し、移動診療、医療人材の育成、水衛生環境の改善に取り組んできました。現在はザンビアにも活動を広げ、母子医療支援を強化しています。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。内戦による治安悪化、医療資材の不足、文化や政治的な壁——。活動の継続が危ぶまれる場面に何度も直面しながらも、川原氏は決して諦めることなく、信念を貫き続けてきました。「どうすれば困難を突破できるのか?」本講演では、NHK『情熱大陸』『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも注目された川原氏が、現場で培った逆境を乗り越える力についてお話していただきます。仕事や人生の壁に立ち向かうすべての人に届ける勇気と希望のメッセージを、ぜひ会場で直接お聞きください。
もっと知りたい:川原 尚行氏 https://www.rocinantes.org/
シンポジウム「ウェルビーイング経営にポジティブサイコロジーを活かす(仮)」
演者:海原 純子(昭和女子大学ダイバーシティ推進機構客員教授)
奥山 真司(トヨタ自動車株式会社人事部統括精神科医・主査)
ウェルビーイング経営は、今や企業の成長戦略として不可欠な要素です。生産性向上、離職率低下、創造性の向上など、多くのメリットがある一方で、「どのように実践すればよいのか」と悩む企業も少なくありません。本シンポジウムでは、企業のメンタルヘルス施策を評価し、職場環境改善やウェルビーイング向上を促進する国際基準「CCLA(コーポレート・メンタルヘルス・ベンチマーク)」の専門家委員であり、企業のメンタルヘルス対策に精通する心療内科医・海原純子氏、そしてトヨタ自動車においてウェルビーイング経営を牽引する奥山真司氏より、それぞれの立場から、企業が活用できる具体的な取り組みや効果的な施策をお話しいただきます。海原氏からは、CCLAの意義と企業が取り入れるべきメンタルヘルス施策について、奥山氏からはトヨタの具体的な取り組みと、それが従業員の幸福感にどのように寄与しているのかについてお話しいただきます。ウェルビーイング経営を推進したい経営者、職場のメンタルヘルス課題に直面している管理職、そして実効性のある施策を模索する人事・総務・組織開発担当者におすすめの講演です。
もっと知りたい:CCLA(コーポレート・メンタルヘルス・ベンチマーク)
https://medical.jiji.com/topics/2632
https://medical.jiji.com/topics/3403
トヨタ自動車株式会社 ウェルビーイング向上の取り組み(94ページ)
https://global.toyota/pages/global_toyota/sustainability/report/sdb/sdb23_jp.pdf?utm_source=chatgpt.com